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情報更新日 : 2021/07/06 11:17
「社会参加の環境整備が認知症支援の重要な道」 蒲原元厚労事務次官が講演
《 蒲原元事務次官の講演の様子 2日 》
認知症の人やその家族が地域で自分らしく暮らせる社会を考えるオープンセミナーが2日、医療経済研究機構の主催によりオンラインで開かれた。
厚生労働省で事務方トップの事務次官や老健局長などを歴任した蒲原基道氏(日本社会事業大学専門職大学院客員教授)が講演。当事者が社会に参加できる環境を整備していくことの意義を強調した。
「医療・介護サービスの重要性は言うまでもないが、本人が役割を持って活動するということが今後さらに大事になるのではないか」。
蒲原氏はそう指摘。「認知症になっても働き続けられるように、役割を持って活き活きと生活できるようにすることに大きな意味がある。関係者がそうした取り組みを更に進めていくことが期待される。これを1つの重要な道として作っていくことが大事ではないか」との認識を示した。
蒲原氏は講演で、一定の範囲内で利用者に仕事、あるいはその手伝いなどをしてもらう事業所の好事例を紹介。「認知症の人だけでなく普遍化できる話。身体介護を要する人なども社会参加の活動はできるし、実際に参加したいと思っている人も少なからずいる」と述べた。
このほか、認知症の人やその家族の暮らしを支えるうえでの民間企業の役割にも言及。「取り組めることはきっとまだまだある。認知症について様々な配慮ができる民間企業が増えれば、当事者が自立した生活を送りやすい環境の整備につながっていく」と呼びかけた。
配信元:介護のニュースサイト Joint