厳寒二月です。2月例会は2/10(金曜)勤労会館です。CD朗読試聴は森鷗外の『高瀬舟』です。100年前の短編です。江戸時代、京都の罪人で遠島に決まった者は、高瀬舟(たかせぶね)に乗せられて、大阪まで運ばれたそうです。”病気で苦しむ弟を殺した”という兄が、運ばれていく舟での話。聞いたみなさんは、どう、思われるでしょう。先月の芥川『杜子春』でも、参加者からいろいろな感想がありました。事前に予習などしないで、素直に、朗読を聞き入り、現代の私たちの感想や意見を出し合うのも、刺激になりますね。各自の持参の朗読やリサイクル本の交換も予定してます。初めての方も歓迎です。お待ちしてます。3/10金・勤労会館、4/14金・市民会館です。
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今月のリサイクル本です、ひきとりのない本は中央図書館「リサイクルコーナー」に移管します。
◍『世界の中心で、愛をさけぶ』片山恭一・小学館・2001年:{朝、目が覚めると泣いていた。いつものことだ。悲しいのかどうかさえ、もうわからない。涙だと一緒に、感情はどこかえ流れていった。…}―出だし。
◍『悼む人』天童荒太・文藝出版社・2008年:第140回直木賞作。{彼のことを知りたいです。あのときもですけど…時間が経つごとにいっそう、彼のことをどう考えればいいのか、わからなくなってきたのです。…}―本文より。
◍『名人―志ん生、そして志ん朝』小林信彦・朝日新聞社・2003年:{志ん朝は、文句なしにと呼べる実力者でありながら、志ん生の存在があるので、人々はためらっていた。「あと十年もしたら、志ん朝はお父さんを…}―帯から。
◍『ヨハネスブルクへの旅』ビヴァリーナイドゥー作・もりうちすみこ訳、さ・え・ら書房、2008年:小学校高学年課題図書。{この物語の当時は、アパルトヘイト(人種隔離政策)という政策をおこなっていました。これにより、人口の16%にすぎない白人が、大多数である黒人の住居、職業、教育、そのほか生活のさまざまな面を制限し、支配していたのです。…}―帯から。
◍『世界を変えた10冊の本』池上彰・文藝春秋・2011年:アンネの日記、聖書、コーラン、プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神、資本論、イスラ-ム原理主義の道しるべ、沈黙の春、種の起源、雇用-利子および貨幣の一般理論、資本主義と自由。
◍『そのノブは心の扉』劇団ひとり・文藝春秋・2008年。1977年千葉県生まれ。幼少期は父の仕事の関係でアラスカで過ごす。92年デビュー、10人のキャラクターを一人芝居。エッセイ集。{大事なのは、変えようとしたこと}―帯から。
◍『恋・酒・放浪の山頭火―没後70年目の再発見』石 寒太・徳間書店・2010年:{…しかし、破天荒とみられていた山頭火には、一途に思いつづけた千代への思いがあったのかもしれない。それがまた、放浪にかりたてる支えになっていたのだろうか。…}。
◍『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』岩崎夏海・ダイヤモンド社・2009年:{川島みなみが野球部のマネージャーになったのは、高校二年生の七月半ば、夏休み直前のことだった。それは突然のことだった}―出だし。
◍『甲子園だけが高校野球ではない』岩崎夏海監修・廣済堂・2010年:{高校野球の雑誌記者や編集者、取材で集めた、実話が満載!}―帯から。
◍『がん生活者の730日』曽田秀彦・由紀子(編)・西田書店・2007年:{…その鈍痛は、それ以上進むことはなく、きえかかろうとしていたころ、食物が胃の入り口付近で、引っ掛かるような感じがした。…}―まえがき。 他