三回目になる自主発表会は、8/20(金)午前、松戸市内南花島の古民家「隠居屋」で開かれました。旧道「水戸街道」に面し,北松戸寄りにあった農家。平屋を改造し、板の間に直された広間には、この日の暑さを3台のクーラーが冷房にしてくれました(写真1)。みなで発声練習をしてから、発表者7人で、くじ引きで発表順を決めました(写真2)。途中、休憩なども入れて、3時間、朗読への感想や作品にからむ意見などを交換しました。建物の裏側にある土蔵を改装した『雨讀(うどく)』は喫茶とミニギャラリーです。終了後、そこで歓談して別れました(写真3)。二度目のコロナ拡散の夏、暑い日差しでした。
◎『世界は美しいと』詩・長田弘、― 杉山会員。{…美しいものを美しいと云おう、…山脈の静けさは美しい。さらりと老いていくことは美しいい…}。"長い詩を一節ごとに、イメージが湧くようだった!"、"いつもより、練習し、気持ちが伝わる声になってましたね!"。
◎『おかっさまごっこ』絵本・代田昇、―小野瀬会員。信州の思い出噺。そうずら!という方言。小さな幼年時代の男の子と女の子とが、嫁入りのときの風習を{ごっこ遊び}。ふたりだけのほのぼのとした秘密の遊び。月になんどか読書推進センターで親子向けの絵本朗読の活動中。
◎『蜘蛛の糸』短編・芥川龍之介、―齋藤会員。おなじみ、{お釈迦様は極楽の蓮池のふちを、独りでぶらぶらと}。朗読の定本。読み通しての、場面ごとの緩急の発声に好評でした。
◎『美女ありき』短編・田辺聖子、―成瀬美智子講師。今昔物語を田辺流に創作された一遍。嵯峨野のナマケモノの若い僧が、美女に邪念の激情にさいなまれながらも、彼女の願う法華経をそらんじるまでに。叡山で3年の修行をしてきたり…と。菩薩の"鈴の声"に拍手。
◎『藤十郎の恋』(後半部分)文・菊池寛、―佐藤会員。例会での自主発表の延長を朗読。落ち着いた低音からの、密室での人妻を口説き落とすシーンは、みなさんをそばたたせました。
◎『意地っぱりの寿司の味』短編・嵐山光三郎、―松尾会員。{8年前に馴染みだった寿司店の息子が、いま焼津で店開いたということで寄ってみた。カウンターでの鮨の握り方あれこれ}。『頬っぺた落とし―う、うまい!』から。"最低30回、できれば50回、読むほどに情景が浮かんで来るようになりますよ!"の評あり。
◎『ほたる』短編・山本真理子、―須藤美智子講師。鹿児島の知覧(ちらん)は特攻隊員の飛行基地だった。その青年隊員に親しまれていた「富屋(とみや)食堂」のおかみさんとの物語。戦死特攻隊員のうち、知覧基地からは、439人が亡くなったそうです。戦後76年目の終戦日となりました。参加者が、思い思いに親の戦争体験や、平和運動の引継ぎのことに話が続きました。
9月例会は、いつもの第2週ではなく3週目の9/17(金)午前、勤労会館で開かれます。講読・朗読に興味のある方、見学にきてみてください。いつでも、お待ちしてます。 (仙)
*喫茶『『雨讀』では、"将来性のある芸術家の個展"を開いているそうです。『大嶋直哉 個展』(9/10~9/26)を開きます。"ご覧になっ
てください!"と、居合わせたお客からのお誘いでした!。12:30~17:30、水・木は休み。駐車場2台。
inkyoya8@gmail.com 松戸市南花島中町196。