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情報更新日 : 2015/11/24 10:54

医療保険が変わる―医療保険制度改革法が平成27年5月に成立

 日本の医療保険(健康保険)は、国民皆保険制度として誰もが加入できるようになって、50年以上が経過した。日本の医療保険には、雇用者(企業)は保険の加入が条件であり、保険料を雇用主と従業員(本人)が半分ずつ負担する健康保険や、自営業や無職、非正規雇用者等が加入する国民健康保険などがある。

 この国民健康保険が赤字になり、見直しが行われたのが医療保険制度改革法である。赤字の原因は、非正規雇用者の増加で、所得が低く保険料徴収額が低いことや、保険料の収納率が89.86%(平成24年度速報値)*1と、低下していることなどである。

 今回の改訂は国民健康保険法等5本をまとめた一括法であり、平成28年度から段階的に国民健康保険の自己負担のアップなどの改定が行われる。

   *1:厚生労働省保険局「第75回社会保障審議会医療保険部会 資料1 市町村国保について」より

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000046120.pdf

1.2016年度からの医療保険制度改正

① 入院中の食事利用者負担増。1食260円→360円にアップする

② 紹介状なしの大病院受診で、定額負担で金額アップになる

③ 標準報酬月額の上限121万円が139万円となり、高額所得者の保険料がアップする

④ 患者申請により混合診療スタート

 混合診療は健康保険の医療と保険外医療を一緒に行うことを示し、従来日本では医療費高騰につながることや、所得により医療格差が出ることを懸念して認めてこなかったが、「患者が希望した場合」を条件にスタートする*2

 *2 実質「そこしか入院できない」ため、部屋代の自己負担が多く課せられている現状をみると、「希望で行う」ことが常態化しないか懸念がある。

 

2.2017年度からの医療保険制度改正

① 後期高齢者の保険料軽減特例の廃止

 2009年に75歳以上は従来の家族の扶養として保険証が使えた人も、国民保険+老人医療証の人も、個人として「後期高齢者保険」の保険料を納めることになり、年金から天引きされることになった。この際に保険料が所得により減額されてきた特例を段階的に廃止するため、事実上の保険料アップになる。

② 組合健保・公務員健保の後期高齢者医療支援金の負担の増加

 後期高齢者保険は自己負担を除いた保険負担分は税金が50%、75歳以上が収める保険料10%、その他40%は各健康保険からの拠出で運営している。その各健康保険からの負担を組合健康保険などの所得の高いところから多く徴収するよう変更するものである。

 2015年度から3年かけて大企業の健保と公務員の共済組合の負担を計2,400億円増やし、うち1,700億円を17年度から国保支援に回す予定である。

3.2018年度からの医療保険制度改正

 国民健康保険(国保)の赤字は2013年度が前年度比85億円増の3,139億円である。国保は毎年3千億円前後の赤字が続き、運営する市町村が税金を投じて埋め合わせている。加入者の所得が低く、保険料の引き上げは厳しいとして、厚労省は2015年度から国費投入や大企業健保の負担増で支援した。

 ① 国保運営の主体を市町村から都道府県に変更する。

   現在、国民健康保険は各市町村が主体となって運営しているが、それを都道府県に変更するものである。

 ② 入院中の食事代自己負担1食460円に再度アップする。

 国保では加入者の健康増進、予防に奨励策を行い、医療費がかさまないようにする方向である。

また、平成26年度から70歳になった人の自己負担が1割→2割に変更になった。今後75歳以上も見直しが行われる。

 

 

 

 

 

 

解説:服部メディカル研究所所長 服部 万里子

掲載日:2015年11月24日