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くすり / 薬に関する実例集
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情報更新日 : 2018/06/26 09:00

「在宅における高齢者の薬の問題22」薬を中心に考えて、ケアプランへ

薬局 ルンルンファーマシー 医療・介護の連携 2

藤◎ ◎雄  78歳 要介護3 認知症高齢者の日常生活自立度 IV

アセスメント

(コミュニケーション)

  • 脳梗塞の後遺症で言葉がうまく、出てこない
  • 意思の伝達が難しい

(認知障害と行動)

  • 認知障害は重度
  • 意思決定はできず、指示もほとんど通じない
  • 昼夜逆転や夜間不穏などの行動障害が出ている

(家族・知人等の介護力)

  • 高齢の妻が介護をしているが負担感がある

(健康状態)

  • 原疾患の治療、再発防止のために多くの薬を服用、妻が管理
  • 食事も普通食を食べ、栄養状態も良好であるが、認知障害から食事をしたことも忘れ、血糖コントロール不良、脳梗塞の再発も懸念される。認知症及び脳梗塞から嚥下機能の低下も起き始めている
  • 排尿・排便の感覚もなく、トイレ誘導するが失敗していることが多い

(ADL)

  • 食事はかろうじて見守りの状態であるが排尿・排便は全介助の状況

(IADL)

  • 買い物から金銭管理、服薬に至るまで全介助状態

(社会交流)

  • 認知症になってからは、近くの友人が訪ねてくる程度。好きだったコンサートにも、スケッチにも行かない
  • 対人交流は通所のみ、しかし他の利用者との会話は成り立たない

(服薬内容)

 

アマリール錠

1mg

 

2錠

 

朝・夕食後

 

ベイスン錠

0.3mg

 

3錠

 

毎食前

 

アリセプト錠

10mg

 

1錠

 

朝食後

 

ノルバスク錠

5mg

 

1錠

 

朝食後

 

プラビックス錠

75mg

 

1錠

 

朝食後

 

ツムラ抑肝散

2.5g

 

3包

 

毎食前

 

ワーファリン錠

1mg

 

2錠

 

夕食後

 

ハルナールD錠

0.2mg

 

1錠

 

朝食後


本人・家族・ケアマネジャーの意向・意見・判断

1.

コミュニケーションが非常に取りにくくなっているが、本人も少しでも話をしたいし、家族も本人の意思を知りたい。

2.

認知症が進んで本人もわからないことが多く、不安なことも沢山あるが、この不安がなくなれば、また誰かが優しく教えてくれれば、今の頭の中の混乱から抜け出せるような気がする。

家族は大黒柱が認知症になり、毎日起こる種々の問題に日々対処するのが大変で、明日はまたどんなことが起きてくるのかが心配で明日の朝が来なければ良いと思うことがある。せめて夜だけでも静かに寝て欲しい。

3.

息子は自分の家庭もあるし、藤◎さんの妻が一手に介護を引き受けている。

妻は介護保険でヘルパーさんが来てくれているが、本人が突然に家から飛び出したり、廊下に排尿したり、ヘルパーの入っている時間に本人の行動障害が起きるとは限らないので、自分の健康も不安なため、少し夫と離れてゆっくりできる時間が欲しい。

4.

本人はもっと食べたい。

家族は病気の進行、再発を防止したい。

ケアマネジャーは嚥下機能の低下を防ぎたい。

5.

本人は気持ちよく過ごしたいが、どうしていいかわからない。

家族は排泄も失敗をなくして欲しい。


藤◎ ◎雄さんや家族の困りごとや望む生活がアセスメントから見えてきました。


藤◎さんは山形県生まれで、元は小学校の美術の先生でした。

趣味はクラシック鑑賞です。

認知機能の低下は、夜中に誰かが来ると言ったり、洋服の着る順番がわからないなどから始まりました。

現在の困りごとは、夜間の頻尿や排泄の失敗、徘徊・服薬不成立、家族の介護疲れなどです。

過去の病歴から、糖尿病や高血圧症の治療、前立腺肥大症の治療に加え、脳梗塞の再発防止、アルツハイマー型認知症の治療に関する服薬管理は必須項目です。

 

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)の一つに

服薬を中心に考えると


一例として

病気と上手く付き合い、自分でできることはできるだけやりたい。


ここから居宅サービス計画書の第2表を展開していきます。


ケアプランを参考にして下さい。


病気と上手く付き合い、自分でできることはできるだけやりたい。

Why?  なぜ?  それは何故ですか?

それが実現したら、あなたにはどんな(どのように)生活が広がりますか?

➡長期目標


What?  何を?  長期目標を達成するために

その為には、あなたはどうしたら良いと思いますか?

➡短期目標


How?  どうする?  短期目標を達成するために

その為には具体的にどんなことが必要だと思いますか?

(私達に何を助けて欲しいですか?)

➡サービス内容


Who?  誰が?

それは誰にやってもらうと一番良いと思いますか?

➡サービス種別


サービスの内容は

糖尿病や高血圧症の治療、前立腺肥大症の治療に加え、脳梗塞の再発防止、アルツハイマー型認知症の治療

サービスの種別は

居宅療養管理指導(訪問薬剤師)

となります。


ケアプランに沿って、各専門職、各サービス事業者が連携し、利用者のその人らしい生活を支えていくのです。

 


くすりの事例集-くすりこぼれ話.jpg

 

「クスリ」はきちんと使えば、病気を治したり、予防するための良い道具です。

しかし、薬は反対から飲むと「リスク」となります。

 

1年の間、クスリについてお読み頂きありがとうございました。

このシリーズを参考にして、リスクにしないで下さい。

 

 

藤澤 節子

解説者

藤澤 節子

ふじさわ せつこ

薬局 ルンルンファーマシー 代表取締役

薬剤師・主任介護支援専門員

1973年 北里大学 薬学部薬学科卒、94年10月より調剤室から在宅に飛び出し、以降、訪問薬剤師として在宅医療に従事。

現在、NPO法人DANNKAIプロジェクト副理事長、武蔵野市薬剤師会 監事としても活躍。

主な著書

『介護者が知っておきたい薬のはたらきとつかいかた』(中央法規出版)

『知っておきたい薬の正しい使い方』(社福協)