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情報更新日 : 2018/04/17 09:00

ケアプランの標準化と地域ケア会議

1.平成27年度は居宅介護支援事業所の運営基準が変更

 

①居宅サービス計画に基づく個別サービス計画の提出を求める

これはケアマネジャーの作成するケアプランと訪問介護、看護、通所介護、ショートステイ等の個別サービス計画の連動性を高め、意識の共有を測るために、ケアマネジャーは個別計画の連動性や整合性を確認することが求められるようになった。監査の際に「個別サービス計画があること」が求められているのではない。日々のサービス内容にケアプランの目標(特に短期目標)達成が位置づけられ具体的に提供されているかを確認することが大切である。これはケアプラン交付時期だけではなく、必要に応じて行われていることが重要である。

 

②地域ケア会議に求められた事例を提出する

地域ケア会議は困難事例の検討や地域の共通課題の検討から、「ケアプラン内容の検討」が位置づけられました。市町村や地域包括支援センターから提出を求められたケアプランを提出することが「努力義務」になった。目的は「ケアプランが自立支援につながっているか」の他の専門職による検討である。サービス担当者会議と違いは「主催が市町村か地域包括支援センターであること」「利用者や家族が基本は参加しない」(ケアプランではなく課題整理総括表と評価表の活用する)ことなどである。そのためにケアマネジャーの研修時にはこれらの総括表と評価表の作成と研修が行われる。


介護事情-No0105_1.png

 

 

2.ケアプランの標準化

平成29年3月に厚生労働省の研究事業として「適切なケアマネジメント手法の策定に向けた調査研究報告書」が株式会社日本総研から出された。目的は「ケアマネジメントの適正化、標準化」であり、医師を中心に医療関係者が研究員となって作成されたものである。ケアマネジメントの質のばらつきをなくし、自立支援の観点でより効果的なプランの普及につなげることを目的として、ケアマネジメントをできるだけ標準化していく構想である。平成29年度の予算では「標準化に予算」が付き、平成29年3月には日本総研から「脳血管疾患」と「大腿骨頚部骨折」の2つの事例の手引きが作成され、平成30年度中には現場で実践する方向である。

 

(1)厚生労働省の予算を受けたケアプランの標準化の提案による目的と活用方法

ケアマネジメントの推進のためにばらつきをなくし、支援内容の整理と情報の共有化することを目的としている。具体的には「要介護状態になった原因疾患」と「退院後~在宅での生活を安定させる期間」として1期は退院後から3カ月まで、2期は退院後4カ月以降の2つに分けて、その時期に即したアセスメントを必要性が想定される支援内容を導き出している。ここに見られるように発生間もない急性期疾患の退院から在宅定着を標準化の対象としているのである。

活用方法は次の4つをこの案はしている。


①介護支援専門員による活用

②指導担当者による活用

③地域包括支援センターにおける活用

④保険者(自治体)における活用

 

(2)基本ケアの視点

WHOの国際生活機能分類の分析要素が「健康状態」「心身機能・身体構造」「活動、参加」となり、その他の「環境因子、個人因子」が重視されたことから、その人の家庭や地域での役割に注目していく。

基本ケアとしての提案は以下の5点である。
 

家庭内の役割を分担して、本人が動く機会を確保する:

身体機能向上のために、ADL/IADL、疾患・リハビリの計画、介護前の本人の役割、ベッド以外で過ごす機会を検討する

残存機能の引きだし:

できること、できないこと、工夫すればできることを専門職が情報確認すること

過度な生活支援を留意して、できることは、するように、できないことは支援するスタンスに立つこと

外出機会の確保:外出しやすい環境の整備⇒生活圏の拡大を図る

家族以外の第三者と交流すること


この報告書ではアセスメントとモニタリングをケアマネジメントの標準化の内容として提案している。

アセスメント項目では、①食事、②排泄、➂コミュニケーション、④安全管理、⑤家族支援など、を深めるとしている。

実際は地域ケア会議で基本ケアのアセスメント内容と要介護の原因との関係の個別ケア内容を作成し、他の専門職と論議していく方向である。


介護事情-No0105_2.png

 

関連するアセスメントとして


①疾患の影響

②感覚器の状況

③本人と家族とのコミュニケーション

④本人のストレス

⑤発症前の本人の性格やコミュニケーションのとり方


なども把握する。

ケアマネジャーが把握すべき情報として以下がある。
 

  • 離床の時間 
  • 居室や自宅周辺の環境 
  • 一日の生活リズム
  • 本人の生きがい
  • 動きやすい環境であるか(垂直運動が少なくて済むか、段差がないかなど) 
  • 過去の転倒の有無 
  • 動線


このような個別の基本ケアにプラスして、2つの疾患別に退院から3カ月、それ以降にわけて疾患別のアセスメントについての課題、対応を具体化している。これらは参考になる。しかし、この2つの急性期疾患は原因が明確で、医療モデルとして回復の課題が明確であるが、要介護の原因のトップは「認知症」であり、3番目は「加齢による衰弱」である。この原因に対するケアマネジメントの標準化は医療モデルとは異なり、個別性や生活における役割などが課題である。これらは今後の課題である。

 

 

服部 万里子

解説者

服部 万里子

はっとり まりこ

【現職】

  • 一般社団日本ケアマネジメント学会理事研修委員長
  • NPO渋谷介護サポートセンター事務局長
  • 服部メディカル研究所所長
  • 東京医科歯科大学大学院非常勤講師

病院・有料老人ホーム勤務を経て、1989年に看護師3人で服部メディカル研究所を設立、99年にはNPO法人渋谷介護サポートセンター設立し、2000年居宅介護支援単独事業開始、理事・事務局長となる。

その後、城西国際大学、立教大学などで教授を務める。

現在は、東京医科歯科大学大学院 非常勤講師、自治医科大学大学院 非常勤講師

看護師、社会福祉士、介護支援専門委員

最新の著作

『服部万里子のケアマネジメント実践法―インテークからケアプラン評価まで―』
(共著、中央法規)

『最新版 介護ビジネス実践ガイド』(PHP研究所)

『図解でわかる介護保険のしくみ』(日本実業出版社)など