Ayamu地域介護
地域包括ケア応援サイト
ケアマネの仕事に喜びを!
カシオの地域包括ケア応援サイト
※ お使いのブラウザはサポート対象外です。 Internet Explorer 11 以上か、 Firefox、 Google Chrome、 Safari の最新版でアクセスして下さい
Ayamu地域介護トップ > おすすめ介護記事 > 住まい > 住まいと住まい方に求められる心構え

記事コンテンツ

住まい / 住まい
1人
役に立った!
情報更新日 : 2018/01/01 09:00

住まいと住まい方に求められる心構え

地域包括ケアのイラスト

出典:

三菱UFJリサーチ&コンサルティング「<地域包括ケア研究会>地域包括ケアシステムと地域マネジメント」
(地域包括ケアシステム構築に向けた制度及びサービスのあり方に関する研究事業)
平成27年度厚生労働省老人保健健康増進等事業、2016年

 

前回は、高齢期の住まいとして「自宅」を希望する方が多いこと、自宅での生活を継続するためには、①自分の状態を把握し整えること、②自宅の状態を把握し整えることが大事であることをお伝えしました。

 

つまり、自分の状態と自宅の環境を適合させ続けることができればよいわけです。

 

そのために必要なことは「心構え」です。

表題に挙げさせていただいた図は地域包括ケアシステムにおける構成要素の関係性を植木鉢に例えた図ですが、その図の示すとおり「心構え」が適切な判断の下地になります。

 

しかしながら、高齢期に向けてどのような心構えが必要かについては十分な教育がなされていないのが現状ではないでしょうか。

日本の社会保障政策は財源不足から益々厳しくなっていくことが予想されることもあり、

一人ひとりが高齢期の暮らし方について十分な知識を備えていく必要があります。

 

自分の状態を把握し整えることについて

これは現時点での自分の状態を把握することはもちろんですが、加齢とともに身体機能が落ちていくことを理解し、そのときに自分がどう生きたいかということを整えていくことです。身体機能をベストな状態に整えると同時に心を整えていく必要があります。

 

この整理において、参考になる本があるのでご紹介します。

それは東京大学大学院の清水哲郎特任教授をプロジェクトリーダーとしたRISTEXの臨床倫理プロジェクトによる「心積りノート」というものです。

参照:http://www.l.u-tokyo.ac.jp/dls/cleth/pa/planningahead.html

 老いの進み方

臨床倫理プロジェクト『心積りノート』考え方・書き方編 p.23 図より

 

この本では、上図のように人間が年齢を重ねるごとに身体機能が低下していき、できることが変化していくというイメージを6段階に分けてわかりやすく解説しています。

そしていまの自分がどのステージにあるか、また、そのステージにある場合にどのような生き方をしたいかということを記入できる形式になっており、これからの自分の生き方をイメージするうえで役に立ちます。

 

ただし、経済的要素が含まれていないため、経済的理由から自分が「したいこと」と「できること」に齟齬が生まれることがあるかもしれません。

 

そこで重要になるのが経済的視点です。「したいこと」を「できること」にするためには経済的な備えが大切です。自宅に住む、サービス付き高齢者向け住宅に住む、介護付きホームに住むなど様々な選択肢を選ぶためにはいずれにおいても事前の備えが必要になります。それぞれの住宅でどれくらいの備えがなければならないのかということを理解している人は少ないと思います。また、個別の長寿命化リスク、独居リスクなど様々なリスクが潜んでいます。このような点について適宜アドバイスを受けることができればよいのですが、住まい、金融、医療、介護とトータルでコーディネートする専門職はありません。

 

そのため、経済産業省の研究会では個人が適切な選択をできるようトータルにサポートするコーディネーターの必要性が指摘されています。

参照:http://www.meti.go.jp/press/2015/03/20160324004/20160324004.html
 

ケアマネジャー等の資格を土台とした新たな資格制度の検討

(2016.3.24 経済産業省『将来の介護需要に即した介護サービス提供に関する研究会報告書』 p.113より)

 

また、この研究会では個人の生涯設計ビジョンの全体イメージを下表のように作成しており、現役期、高齢期、要介護認定期間という区分でそれぞれのステージで各分野に備えをしていくべきことを示唆するとともに、介護保険の第2号被保険者である40歳以上に対して研修を実施すべきとの意見などを出しています。
 

個人の生涯設計ビジョン

 (2016.3.24 経済産業省『将来の介護需要に即した介護サービス提供に関する研究会報告書』 p.228より)

 

高齢期の住まいと住まい方を考える上では、将来にわたる身体的状況の変化を理解するとともに、住まい・金融・介護・医療などの各分野においていかなる選択肢をとるか、そのために経済的状況をいかに整えるかを適宜見直しながら備えていくことが大切になります。

 

次回は環境を整えることについて考えたいと思います。

 

 

解説者

永井 秀之

ながい ひでゆき

一般社団法人 全国介護付きホーム協会

事務局

一般社団法人 全国介護付きホーム協会は↓こちらまで

https://www.kaigotsuki-home.or.jp/