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認知症 / 介護の現場から伝えたい事
3人
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情報更新日 : 2017/12/28 09:00

ご近所と繋がって支える ②

前回に続き、ご近所の力を借りるために何ができるかを考えてみたい。もちろんこれなら絶対に関わってもらえるような方策はない。地道に着実に道を作っていくしかない。道を作るには手順が必要だ。まずご近所の方々に認知症を理解してもらうことだ。すでに認知症サポーター養成講座受講者は900万人を超え、新オレンジプランの目標値は1200万人に更新された。講師を務めている読者も多いだろう。だが、受講者がすぐさま支え手になってくれはしない。講師を担当した人から「認知症にだけはなりたくないと話しながら帰っていかれる」と聞いたことがあるが、ネガティブな疾病情報だけだったら、誰だってそう思う。「私も何かできることを探そう」と思ってくれるような、「こんなことならできませんか」という実現可能な提案を入れてみることが肝心だ。誰もが入りやすい提案から始めよう。


たとえば多くの自治体が取り組んでいる『徘徊模擬訓練』への参加。私はこの秋だけで4回参加して声のかけ方などを伝えているが、模擬訓練でさえ「声をかけるには勇気がいった」と皆さん口をそろえておっしゃる。だからこそ、参加する意味、実施する意味がある。一歩踏み出すには何ごとにも練習が必要だ。


認知症カフェにもお誘いしたい。対象は当事者と家族だけではない。認知症カフェは、ご近所の方々に認知症の人だからといって構えなくてもよいのだと理解してもらうためのツールでもある。


「暮らしネット・えん」の認知症カフェでサポーター養成講座を開いたときのこと。若年認知症の説明を始めたら、会場から「はーい、わたし、若年アルツハイマーです」と元気な声が。えんの利用者で当時63才の女性だった。周囲の方々はちょっと驚いていたが、支える人支えられる人に分けず、一緒にいてもらうことは重要だ。「なんだ、フツウじゃないの」と思ってもらえればしめたもの。専門職は重い症状を持つ認知症の方に対応することが多いが、全体を見渡せば、認知症もいろいろ、加齢相応の物忘れプラスαの人もすくなくないことも知ってもらいたい。


そのためには、まず伝える人自身、介護専門職自身が、「認知症にだけはなりたくない」と思い込まないことだろう。介護される人はそんな気持ちに敏感なのだ、と地域の方々に伝えるのが私たち専門職の役割なのだから。まずはそこからだ。

 (次回に続く)

 

 

小島 美里

解説者

小島 美里

こじま みさと

NPO法人暮らしネット・えん代表理事

介護支援専門員、認知症介護指導者

学生結婚後、自営業の夫を手伝いながら保育、教育、環境等の地域活動にかかわる

1984年に市議会議員に当選(無党派)
全国に先駆けて女性だけの会派を結成
以後、教育、福祉、環境等の市民運動に参加しながら3期つとめる

1990年全身性障がい者と出会い、介助ボランティアグループ結成

1996年、このグループのメンバーと共に、地域の医療機関で訪問診療など地域との連携に熱心な堀ノ内病院の中に在宅介護部門を創設し、「専門職」としての介護を始める

翌年、認知症専用の『ミニデイホーム コスモスの家」を開設

2003年NPO法人暮らしネット・えん設立
立ち上げに必要な資金を地域の方々の協力による「えん債」でまかなう
この資金集めがNPOらしいと評価を受け、2009年に毎日介護賞グランプリを受賞

現在、ケアプランえん(居宅介護支援、障害者相談支援)、ケアサポートえん(高齢者・がい者訪問介護、移送サービス等)、デイホームえん(認知症デイサービス)、グループホームえん(認知症グループホーム)、多機能ホームまどか(小規模多機能型介護)、えんの食卓(配食サービス)、グループリビングえんの森(高齢者生活共同運営住宅)、研修事業、文化事業、認知症カフェなどを運営